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衆院懲罰委員会は24日の理事会で、偽メール問題をめぐり、永田寿康衆院議
員がメール仲介者として公表した西澤孝氏の証人喚問を来月4日にも行うこと
で合意した。証人喚問は全会一致が原則で、29日の同委員会で正式に議決す
る見通しだ。懲罰委が議院証言法に基づく証人喚問を行うのは初めて。民主党
は当初、証人喚問に慎重だったが、西澤氏が代理人を通じ「事実無根だ」と主
張。永田、西澤両氏の説明が食い違ったため、喚問に応じる姿勢に転じた。同
党の鳩山由紀夫幹事長は24日の記者会見で、喚問を受け入れる理由について
「正直に質疑に答えていただくよう、証人喚問を求めた」と説明した。
週刊誌では早くから実名を挙げられていた西澤氏と言う情報提供者であるが、
この問題の根源である「偽メールであるとしたら、誰が作ったものなのか」を
明らかにしていく必要があるだろう。現職の国会議員が騙されたにしては稚拙
極まりないものであるし、騙されたのではなく勢いに乗っただけで真偽などど
うでも良かったのかもしれない。事実無根だと主張する西澤氏も西澤氏だ、懲
罰委員会でわざわざ実名を挙げてまででっちあげようとする人間がいるわけも
なく、本当に事実無根であるなら証人喚問の場で嘘偽り無く国会議員の先生達
の前で主張すべきであろう。
札付きの記者だったとの報道はこの際置いていくとして、疑惑がこれほどの長
い期間に渡って続くこと自体、やはり好ましいものではない。特に民主党にと
ってはいつまで経っても問題を解決出来ない政党であると見られている、永田
議員が今更辞職したところで失った信頼は回復するのは容易ではない。追求す
る側の自民党に乗っかる形で民主党も、この問題を解決するのだと言う姿勢を
見せてこそ、である。来月の4日の証人喚問で問題が解決しなければ民主党の
立ち直りは、より遅れることだろう。