自民党青木幹雄参院議員会長は12日午後、徳島市で講演し、来年夏の
参院選に関し「(与党が過半数を割れば)法案が1本も通らず、安倍内閣
自民党も完全に死に体だ。国民が黙っておらず、衆院を解散して民意を
問えということになる」と述べ、結果によっては衆院解散・総選挙は避け
られないとの見通しを重ねて示した。青木氏はまた、「今度の選挙は天下
分け目、われわれが勝てば民主党は半年もたたずに空中分解する。負けた
方が終わりだ」と述べ、存亡の懸かった選挙との見方を強調した。

 

安倍政権にとって正に決戦となる来夏の参院選であるが、参院自民党のト
ップに君臨してきた青木参院議員会長としても、自身の地位をかけての戦
いとなるためあらゆる手を使うことだろう。小泉ブームにのって大勝を果
たした議員が改選となるために、始めから劣勢であるとの見方もあるだろ
うが、何にしても与党合わせての過半数割れを避けるために創価学会と公
明党にはまたしても徹底した協力をお願いする羽目になるのである。だが
自民党の延命装置としてしか見られていないのは、どうなのだろうか。

 

来夏まで時間はあるとは言え、与党である限り野党からの攻撃はあらゆる
方面から続くであろうし、選挙が近付けば近付くほどネガティブキャンペ
ーンが展開され、マスコミもそれに便乗し選挙の結果を左右することだろ
う。安倍政権は参院選までの時間を有効に使い、有権者にきちんとした成
果の端緒を見せねば、小泉前首相のような劇場型選挙が安倍首相には出来
ないのであるから、選挙戦術は実直が一番ではなかろうか。