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自民党古賀、谷垣両派の2つに分裂していた「宏池会」(旧宮沢派)が7
年ぶりに合流することが20日、決まった。古賀誠選対委員長と谷垣禎一
政調会長の両派会長が来年1月中旬に会談し、正式合意する。4月8日に
両派合同パーティーが予定されており、これが合流の「お披露目式」とな
りそうだ。両派合流の刺激を受けた他の7派も勢力拡大に力を入れており、
先行き不透明な政界は「派閥新時代」に突入しつつある。
かつては公家集団と称され大勢力を誇った宏池会であるが、会長職の争い
やいわゆる「加藤の乱」で最終的には3派に分裂し、弱体化してした。そ
の3派のうち古賀派と谷垣派が合流することで、“中”宏池会として復活
することになる。2派と距離がある残る1派の麻生派は外された格好とな
ったわけだが、数の力を得ることで宏池会が党内で一定の影響力を持つこ
とになるだろう。
清和会が4代に渡って自民党総裁職を占めており、他の派閥からすればそ
ろそろ「政権交代」が必要と思うのは当然だ。だが、ねじれ国会の現状で
は政権を担うのは相当な苦労を伴う。それだけに各派閥としても勢力を拡
大しつつ、福田政権を支え次を狙うのみだろう。中宏池会誕生がその先陣
を切ったと言えそうだ。