自民党加藤紘一・元幹事長、山崎拓・前副総裁らは30日、韓国の最大
野党、ハンナラ党の大統領選最有力候補である李明博・前ソウル市長とソ
ウル市内で会談した。李氏は北朝鮮の核問題をめぐる6か国協議について、
拉致問題で日本があまりに強い態度をとると、核問題解決に支障が出て
くる。韓国にも拉致された人は多くいるが、それほど騒ぎ立てていない」
と語り、日本の対応に疑問を呈した。

 

これに対して加藤・山崎両氏はどう切り返したのかは記事には書かれてい
ないが、「韓国にも拉致された人は多くいるが、それほど騒ぎ立てていな
いとの発言は仮にも大統領選挙に出るであろうとされる候補が言って良い
内容では無いだろう。現実に韓国は多くの拉致被害者の存在を知りつつも
親北政策に邁進し、むしろその存在を北朝鮮との関係の障害になるとさえ
考えているのではないか。

 

さらに李氏は「日本があまりにもナショナリズムが強いのではと近隣諸国
が心配している」と、懸念を示したようだが加藤・山崎両氏ともに反安倍
を打ち出しているとは言え、政界のそれなりの実力者であろう。李氏には
具体的に懸念している近隣諸国の名前と実例を挙げていただきたかったも
のだ。せっかくソウルまで出向いているのだから根拠の無い懸念を打ち消
すことも必要ではないか。外遊にはつくづく首を傾げるばかりだ。