福田康夫首相は22日午後、民主党小沢一郎代表ら与野党党首と首相官
邸で個別に会談した。インド洋で給油活動を再開するための新テロ対策特
別措置法案について、首相は小沢氏に今国会成立に向けた協力を改めて要
請したが、小沢氏は拒否した。また、首相は自衛隊派遣を巡る恒久法や社
会保障問題で政策協議も呼びかけたが、小沢氏はこれにも応じなかった。
会談が不調に終わり、新テロ特措法案の来月15日までの会期内成立は事
実上不可能となった。

 

手詰まり感のある福田政権が取る手段は野党を何とかして懐柔する他は無
いところだが、民主党との大連立構想が早くも頓挫してしまった以上は、
揺さぶりをかける手段が無いのであろう。民主党の小沢代表の辞任騒動で
与党推薦の候補が有利と見られた大阪市長選でも惨敗したことも大きな衝
撃となったはずだ。それだけ有権者の与党離れが進んでいるとも言えそう
だが、停滞する国政に飽き飽きしているのではないか。もはや与党はなり
ふり構っていられないだろう、このまま解散を先延ばしして時間稼ぎをす
ることぐらいでしか政権の延命は図れまい。