韓国紙・朝鮮日報は21日、韓国政府筋の話として、北朝鮮が北東部の咸鏡北道豊渓
里で進める三度目の核実験の準備を事実上完了したと報じた。実験直前に坑道を埋め
立てるための土砂が坑道の入り口付近から消えたのが衛星写真で確認されたという。
この政府筋は「実験に使う核兵器の地下の坑道への設置が終わり、坑道が埋め戻され
た可能性が大きい」と指摘。「技術的に二週間以内に核実験が可能な状態だ」との見
通しを示した。一方で、「ケーブル設置など、最終作業を終えたかは確認されていな
い」と述べた。

 

事実上の弾道ミサイルの発射実験に失敗した北朝鮮だが、今度は核実験の準備を進め
ているようだ。豊渓里の実験場をめぐっては昨年2月、米韓が複数の坑道採掘とみら
れる動きを把握し、今年4月初めの観測・分析の結果、準備が最終段階にあるとみて
いた。すでに国連安全保障理事会北朝鮮弾道ミサイルの発射を受け、議長声明で
核実験の動きに警告を与えているものの、北朝鮮聞く耳を持とうとはしない。金王
朝を引き継いだ金正恩氏にとって、もはや残された道は軍事力だけなのか。父親が得
意とした瀬戸際外交がどこまで通用するか、世界が注目している。