民主党前原誠司政調会長は22日の記者会見で、野田佳彦首相が一体改革関連法案
の国会審議の中で最低保障年金の撤回などに柔軟姿勢を示していることについて、「
しっかりと党の立場を踏まえた上で、政府には答弁してもらいたい」と不満を示した。
前原氏は、関連法案提出に至る経緯に関し「党の事前審査では8日間、約50時間に
わたる議論を踏まえて決定した。われわれとしてはベストなものという認識を持って
いる」と強調。その上で「一巡もしていない状況で柔軟対応がにじみ出ているのは少
し違和感を覚える」と述べた。

 

野田首相の低姿勢に前原政調会長が不満を示しているようだが、野田首相はそうせざ
るを得ない立場にある。党の立場を踏まえた上で答弁をすれば、野党から集中砲火を
浴びて立ち往生しかねないのだ。衆参ねじれの状況下で、反対の多い法案を成立させ
るのは至難の業であり、ひたすら低姿勢を貫く以外に道は無い。自公政権のように再
議決と言う切り札を持てなかったのが、民主党政権にとって命取りとなったようだ。
政権交代と言う風は民主党政権を誕生させたが、結局のところはその風はほんの少し
足りなかったと言うところか。