9月の民主党代表選の有力候補とみられてきた前原誠司政調会長が15日、代表選に
出馬せず野田佳彦首相の再選を支持する意向を表明した。「ポスト野田」の一人であ
細野豪志環境相も出馬を否定。「国民の生活が第一」の小沢一郎代表らの離党によ
民主党内の反主流勢力は退潮が著しく、会期末(9月8日)までに内閣総辞職に追
い込まれない限り、首相が代表に再選される見通しは強まった。

 

前原氏は「首相はころころ代わるべきではないし、野田さんはしっかりと仕事されて
いる。しっかりと野田さんをどんな立場でも支えていきたい」と語り、野田政権を支
え続けていく姿勢を示している。主流派を形成している前原グループ野田グループ
が結束することで、野田首相の再選を固めつつあるわけだが、それも野田政権がきち
んと継続することが前提であろう。野党の協力を得ながらの政権運営は、民主党とし
てのカラーを消していくこととなる。そうなると離党予備軍が反発し、小沢新党へと
走りかねない。衆院過半数割れすることは避けねばならず、単に野党と妥協すれば
良いわけではないだろう。