尖閣諸島購入計画を進める東京都は22日、政府に上陸許可を正式に申請した。購入
と活用策検討に向け島の概要を調査するためとして、早ければ29日の上陸を求めて
いる。2000トン級の民間船をチャーターし、担当職員や不動産鑑定士、自然環境
調査の専門職員、学識経験者ら約10人で調査する予定。藤村修官房長官は22日午
後の記者会見で、政府が正式に受理したと発表した。都と政府は17日に記載必要事
項などを協議していたが、藤村官房長官が20日の会見で「内容が不十分で一時預か
りの状態」と述べたため、都が22日、詳しい内容を追加提出した。

 

石原都知事尖閣諸島の購入をぶち上げたことで、東京都の寄付金口座には21日現
在で約14億4000万円が寄せられている。沖縄県の島を東京都が購入することへ
の違和感は残るものの、水面下で地権者との交渉を続けてきた努力は評価すべきであ
ろう。だが、上陸許可が正式に受理されたとは言え、政府が上陸を許可するとは限ら
ないのだ。藤村官房長官は「内容が不十分で一時預かりの状態」などと訳の分からな
いことを言っていたが、何が不十分かを伝えて再申請をさせれば良いだけのことだ。
こうした時間稼ぎが何も生まないことを、そろそろ学習すべきではなかろうか。