15日の参院本会議で行われた日本銀行総裁の同意人事案の採決で、民主党のゆるみ
が露呈した。風間直樹氏は民主党の方針に従わず、黒田東彦アジア開発銀行総裁の起
用案に反対票を投じた。しかも、地元活動などを理由に計11人もの欠席者が出る始
末だった。風間氏は投票後、記者団に「安倍政権の経済政策に個人的に思うところが
あった。党を離れることはない」と語ったが、党幹部には「ボタンを押し間違えた」
と説明。これに対し、池口修次参院国対委員長は「押し間違いに処分は出来ない」と
して風間氏の処分を見送る考えを示した。

 

ここまで政党としてガタガタになっているとは、民主党の先行きは暗いと言わざるを
得ないだろう。日銀総裁の同意人事案でさえ、まとまって行動することが出来ないよ
うでは、反転攻勢など夢のまた夢である。さらに「ボタンを押し間違えた」で済んで
しまう甘さが必ずや災いするだろう。おそらく、厳しい処分を下してしまうと、離党
されかねないと考えているのだろうが、これで同じ造反が起きても処分など出来はし
ない。民主党はすでに沈みかけた船であり、このままでは落選は必至と考えて第三極
に移籍する動きが出てくるのではないか。