日本維新の会の橋下共同代表は20日、いわゆる従軍慰安婦問題に関する自らの発言
を巡り、党内から批判の声が強まっていることを受け、維新の会の東京都議選候補者
に対し、「戦況を苦しくしてしまった点は申し訳ない」と謝罪するメールを送った。
メールで、橋下氏は「僕の個人的な政治的信条に基づく態度、振る舞いで、皆さんの
目の前の戦いが大変厳しいものとなった」とする一方、「戦況を有利にするためだけ
に、政治的態度、振る舞いを左右させることは一度たりともありませんでした」と記
し、発言を撤回する考えがないことも示した。

 

石原共同代表が「みんな、迷惑している。苦労している仲間に悪かったと声をかける
のが、リーダーの振る舞いだ」と橋下氏を批判したことを受けてのメールのようだが、
どれだけの議員の心に響いたであろうか。都議選だけでなく参院選にも重大な影響を
与えてしまい、本来取れるはずだった議席が見込めなくなった。維新の会から出馬す
れば当選の可能性が高い、そう判断した候補者もいるだろうが、自らの生活を投げ打
って出馬していることに変わりは無く、リーダーの不用意な発言で足を引っ張られる
事態を誰も予想していなかったことだろう。