みんなの党渡辺喜美代表は9日、国会内で記者会見し、野党再編について「党のアジ
ェンダに賛同する他党の人たちを糾合していきたい」と述べ、党の維持を前提に進める
考えを示した。これに対し、更迭された江田憲司前幹事長は同日のBS−TBSの番組
収録で、同党の「発展的解消」も辞さない姿勢を表明。対立は深まっている。江田氏は
渡辺氏が掲げる「糾合路線」について「結党宣言には『政界再編を目指すための触媒政
党』と書いている。党が大きくなって第1党になるイメージではない」と強調した。

 

渡辺派と江田派で分裂気味のみんなの党。これでは、ちっとも「みんな」などと名乗れ
ないと思うが、もはや対立は感情的なものになっている。他の野党と比較して、党内が
まとまっている感のあったみんなの党だが、下手をすれば江田派が出ていくことも考え
られるのではないか。事実上の更迭だっただけに、江田氏、そして江田氏を支える議員
にとって、渡辺代表への憎しみはかなりのものではないか。政界再編を目指す前に、み
んなの党が消えかねない状況である。