7月の参院選で8議席を獲得した共産党が党勢の維持に懸命だ。志位和夫委員長らは
「安倍政権の暴走と正面から対決する」と訴え、自民党政権との対決姿勢を一段と鮮
明にしている。もっとも、他党からは「何でも反対の党」と批判されており、建設的
な対案をどう示していくかが課題となる。共産党参院選で、目標としていた比例代
表5議席に加え、東京、京都、大阪の3選挙区で議席を獲得した。比例の得票数は2
010年の前回選挙の356万票から515万票に増えた。

 

民主党以外の選択肢として浮上したのが、共産党だったとは実に意外なことであった。
確かな野党として、他の野党とも一線を画す存在だっただけに、なかなか受け入られ
にくいかと思いきや、先日の参院選では民主党の候補を押しのけて、議席を獲得する
こともあった。これが一過性のことなら共産党もそれまでの政党だが、果たして勢力
を伸ばし、どれだけ影響力を発揮出来るだろうか。与党が巨大なだけに、何でも反対
では通用しない。共産党の真価が問われるのは、これからである。