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政府は２５日、４月に予定される岸田文雄外相のロシア訪問を見送る方向で
調整に入った。政府関係者が明らかにした。クリミアを編入したロシアに対
し、日本を含む先進７カ国が非難を強めており、ロシアの対応などをにらみ
ながら判断する。菅義偉官房長官は２５日午前の記者会見で、外相訪ロにつ
いて「具体的な日程は何も決まっていない。総合的に判断する」と述べ、見
送る可能性に言及した。

ロシアのクリミア編入によって、ようやく欧米諸国は重い腰を上げて制裁に
動いたわけだが、遅れ馳せながら我が国も追随するようだ。クリミア編入が
ロシアのスペースで進む中で、欧米諸国が取れる手段と言えば、Ｇ８からロ
シアを外す程度のものである。もともとＧ８にロシアが入ったこと自体がお
かしかったのではないか。旧ソ連の勢力圏を取り戻そうとロシアが躍起にな
っている状況に、どう我が国が絡んでいくのか。狡猾な外交を繰り返してき
たロシアだけに、注意が必要だ。