第2次安倍改造内閣は3日夕、皇居での認証式を経て正式に発足した。18の
閣僚枠のうち12ポストが交代する大幅改造となった。安倍晋三首相は同午後
6時半に記者会見し、今後の政権運営の基本方針や内閣改造の狙いについて説
明。同7時15分から初閣議に臨む。焦点だった石破茂自民党前幹事長の処遇
をめぐっては、首相と石破氏の安全保障政策の違いが露呈。首相は来年の同党
総裁選をにらみ、石破氏を地方創生担当相として閣内に取り込むことに成功し
た半面、「閣内不一致」の火種も抱え込んだ形となった。

 

発足から1年半以上が経ち、敢えて内閣改造に踏み切った安倍首相。第1次安
倍政権を思い返せば、閣僚の不祥事が相次ぎ、内閣支持率を大きく低下させた
わけだが、第2次安倍政権では同じ轍は踏まなかったようだ。多少の舌禍はあ
ったものの、ここまでは極めて順調な「航海」を続けてきた。内閣改造によっ
て一時的に支持率は上がるかもしれないが、それはあくまで表面的なものでし
かない。また、ポスト安倍を狙う石破氏を閣内に取り込んだことで、獅子身中
の虫を抱えたことになったのか。今回の改造が裏目とならないか、そこが心配
の種である。