任期満了に伴う甲府市長選は25日投開票され、無所属新人で元山梨県議の樋口雄一
氏が、共産党公認で党県委員の長坂正春氏、無所属で元市議の神山玄太氏、無所属で
会社役員の宮本秀憲氏の3新人を破り、初当選を確実にした。樋口氏は人口減少対策
や企業誘致の推進を掲げた。自主投票とした自民党の市議などの支援も受け、幅広い
支持を集めた。長坂氏は社会保障の充実を主張したが、及ばなかった。神山氏は行財
政改革、宮本氏は雇用の創出などを訴えたが、浸透しなかった。

 

統一地方選の前哨戦となった甲府市長選は、与野党相乗りのため、結果としては見え
ていた。一強他弱の状況を打破するには、地方から突き崩していきたいところだが、
地方組織が脆弱な民主党にとって、強固な地盤を持つ自民党と対抗するには、そう簡
単なことではない。岡田体制が誕生したとは言え、民主党がすぐに勢いを取り戻せる
とは思えず、何らかの秘策はあるのだろうか。民主党政権が下野してから、数年が経
つが、いったい何をしていたのか。