菅義偉官房長官は13日の記者会見で、先に来日したドイツのメルケル首相が岡田克
民主党代表との会談で、いわゆる従軍慰安婦問題の解決を求める発言をしたとの報
道に関し、ドイツ政府から「メルケル首相は過去の問題について、日本政府がどうす
べきかというような発言を行った事実はない」との説明があったと紹介した。

 

言った言わないの水掛け論になってしまうのは不幸なことである。岡田氏は「少なく
とも私が慰安婦の問題について全く触れていない中で、メルケル首相が取り上げたこ
とは紛れもない事実だ」と菅氏に反論しているわけだが、こうなってしまうと岡田氏
は不利な立場に追い込まれたのではなかろうか。メルケル首相が公式に発表した内容
ではない以上、岡田氏の発言の重みはまったくない。ドイツ政府からの抗議が民主党
にあったわけではないようだが、発言がうやむやになるのは良くない。