2005年はかつてのロシア帝国から勝利を収めてちょうど100年にあたる。
正確に言えば戦術的勝利であったわけだが、ともかくも有色人種が白人を正面
きって撃退した記念すべき「勝利」であった。

 

朝鮮半島満州での激戦、日本海海戦での大勝利といった華々しい戦果の影に
ロシアの革命勢力を援助し、後方を脅かし続けた明石元二郎大佐や、日英同盟
による英国からの情報提供といった情報戦を常に制してきたことも大きく戦局
に影響を与えたことであろう。

 

残念ながら大東亜戦争後の日本はスパイ天国と呼ばれるほど情報戦では遅れを
とっている。一度失ったものを取り戻すことは難しい、だが取り戻すべきもの
は取り戻すべきだ。軍事に留まらず、国益を守るには情報の集中と選択を行う
ことが何よりも必要なのである。