日本の代表的な経済紙と言えば日経こと日本経済新聞であろう。良くも悪くも
日本経済について書き続けてきた存在である。むろん経済に限らず政治や社会
面もあり、とりあえず日経というサラリーマンも多いはずだ。より専門的な日
経産業新聞や日経流通新聞MJ、日経金融新聞といったラインも揃えている。
(日経金融はかなり微妙な紙面だが・・・)

 

これに対抗する経済紙がないため、日経がミスリードをやらかすとこれに頼り
っきりのサラリーマンは痛い目をみることだろう。言わば朝日に対しての読売
のような存在がないことは、読者にとっては選択の余地がないことだ。何事も
寡占の状態というものは、決して良い状態ではない。

 

故田中元首相の「日本列島改造論」を発行したこともある日刊工業新聞社が日
経の対抗馬と成りえたかもしれないが、経営再建中の状態で往年の姿はそこに
はない。また、日本工業新聞社が出した「フジサンケイビジネスアイ」は純経
済紙とは言えず、まだまだ紙面も変わってくることだろう。

 

ライブドアが経済紙に参入するつもりで「東京経済新聞」という商標もとり、
独自に記者を集めているようだが、ニッポン放送争奪戦が泥沼化している以上
はその余裕もなさそうで残念なことだ。寡占は確実に紙面や体質を緩くする、
それだけが心配なのである。