K−1と言えば一撃必殺のKOが売りの立ち技系格闘技であった。敢えてあった
と過去形にしなければならないほど、最近のK−1は不可解な判定が多い。さら
には技術を無視した見栄え(カード)重視のブッキング。鳴り物入りで参戦した元
大相撲横綱の「曙」も、40を越えた角田信朗に判定勝ちを何とかもらうのがや
っとという有様である(体重差も相当あるが・・・)

 

すでに選手間でも審判の不可解な判定に、公然と抗議をする者も出てくる有様で
本当に技術のある選手はK−1を去っていくことであろう。どんなに努力をして
試合に臨んでも、やる気をそがれることこの上ないジャッジでは報われない。
今の体制が続くことはK−1にとっても、自らの寿命を縮めることになりかねな
いのだ。創設期のような戦いは二度と見られないのであろうか。

 

K−1の黄金期は皮肉にも石井館長が脱税で逮捕されるまでだった、というのが
個人的な意見である。PRIDEがねちっこさの中に確かな技術を見せてくれる
のに対して、K−1は我々に何を見せてくれるのだろうか。少なくとも日本人フ
ァイターが無理矢理頂点に立たされている画なんて見たくはない。(12に続く)