石原慎太郎東京都知事が20日、日本最南端の沖ノ鳥島(東京都小笠原村)を
視察した。周辺が日本の排他的経済水域EEZ)であることを強調するため、
島の管理状況や活用法を調べるのが目的。沖ノ鳥島は中国が「島」ではなく、
「岩」であるとし排他的経済水域を設定できないと主張しているが、国がどう
にも動かないのに業を煮やした石原都知事が、自ら出張ったわけだ。

 

国連海洋法条約の121条1項によると「島とは、自然に形成された陸地であ
って、水に囲まれ、満潮時においても水面上にあるものをいう。」とされてお
り、侵食を防ぐ人工的な護岸に護られているだけであって、沖ノ鳥島そのもの
は「島」と認められるわけである。むろん中国もこの国連海洋法条約を批准し
ているものの、どうやら都合の悪い条項には目をつむるようだ。どう読んでも
沖ノ鳥島は「島」でしかないのだが。

 

日本が海に囲まれた島国である以上、日本が領する「島」は守らなければなら
ない。自らも批准する国際法を無視し、一方的に「岩」と決め付ける覇権国家
が現実に存在する。日中友好の名の下に卑屈な対応をする前に、毅然とした対
応で彼等の非を正すことが先決であろう。