来年度から使用される中学教科書の採択をめぐり、愛媛県や市町の教育委員会
に市民団体や労働組合、個人などから要請が相次いでいる。県教委には4月以
降、採択過程に関する質問状や、「新しい歴史教科書をつくる会」のメンバー
が執筆した扶桑社版教科書の採否などに関する要望書が16件、eメールやは
がきが132件(いずれも7月15日現在)届いているという。

 

県教委教育総務課によると、要望書のうち扶桑社版に反対の立場が15件、公
正な採択を求めるものが1件だった。メールなどでは、扶桑社版に賛成・支持
が95件と多く、反対が29件、公正な採択などが8件だった。大した反響も
ないことが以上の反応から察することが出来るが、反対しているのは、えひめ
教科書裁判を支える会や日本コリア協会・愛媛のほか、日教組愛媛などが参加
する愛媛に民主教育をすすめる会、愛媛労連という面々を見れば、なるほどな
と頷いてしまう。

 

異常に偏った連中から要望書が届いても、聞き入れる理由はないであろう。い
つまでも「市民団体」なる呼称に胡坐をかいていては、時局から取り残される
だけでなく、一般「市民」の支持を得ることなど夢見事に過ぎない。サイバッ
チで報告されているように、愛媛の地元紙である愛媛新聞は相当に偏った記事
を掲載している。ある特定の思想に染まった新聞を読まされては、苦痛以外の
何ものでもないであろう。教科書採択が地方の実態を暴くのであれば、それは
それで注目すべき点でもある。