小泉首相と韓国の盧武鉉大統領は18日、釜山市の釜山展示・コンベンション
センター内で、約30分間会談した。盧大統領は首相や日本の国会議員らによ
靖国神社参拝について「韓国に対する挑戦だ」と強く抗議した。首相は「過
去の栄光や戦争を美化したり、正当化するのでは決してない」と反論し、双方
の主張は平行線をたどった。年末に予定されている盧大統領の来日については、
両首脳とも言及しなかった。首脳会談は、10月17日の首相の靖国参拝以降
初めて。大統領は「靖国参拝、(日本の)歴史教科書の問題、独島(竹島)問
題の三つの問題をぜひとも解決する必要がある」と強調した。大統領は首相の
靖国参拝中止とともに、新たな国立追悼施設の建設を暗に促したと見られる。
過去の植民地支配については「これ以上の謝罪や国としての賠償は求めてはい
ない」と語った。

 

首相は、靖国参拝に対する大統領の見方について「それは誤解だ」と否定した
うえで、「二度と戦争をしないという決意と、心ならずも戦争におもむいて命
を失った人々の犠牲のうえに、今日の平和があるという戦没者に対する哀悼の
念から参拝している」と説明した。韓国側が問題とした靖国神社の参拝、歴史
教科書、二点はいずれも解決が難しいと言うような問題ではなく、どちらかと
言えば我が国の一部の団体やマスコミが騒ぎ立て、それを中韓に御注進すると
言う連鎖によって拡大されてきた故に、本来内政問題であって外国がとやかく
注文をつけて良い内容のものではない、まずはここを明確にしておきべきだ。
当然、国民の税金を使って造られるであろう国立追悼施設なるものも、韓国の
大統領であろうとも「造れ」などと予算にまで口を出せるものではない。

 

過去の植民地支配についても、日韓基本条約の条約交渉の際に韓国政府が「個
人への補償は韓国政府が行うので日本は韓国政府へ一括して支払って欲しい」
と主張したと記録されており、一切が解決済みである。だが盧武鉉大統領が今
年の3月1日に「過去の真実を糾明し、心から謝罪し、賠償するものがあれば
賠償し、和解しなければならない」と演説しており、未来志向を口にするのも
おこがましい「前科」がある。支持率を上げるための方便に日本叩きが使われ
るのではたまったものではない。日韓関係は歴史認識や領土問題抜きでは語れ
ないようなものとなってしまったのがただただ残念である。