ドラマ「冬のソナタ」撮影地として日本人観光客の人気を集めていた韓国・江
原道春川市の「チュンサンの家」への訪問客が激減している。日本人観光客を
当て込んで近くの路地に軒を連ねている土産物店も、商売上がったりで悲鳴を
上げているという。韓流観光地として人気を呼んだ「チュンサンの家」は、2
004年6月から日本人を中心に1日数百人が訪れていた。05年1月に入場
を有料化して以降、訪問客は徐々に減り、最近では1人も来ない日があるとい
う。通信社・聯合ニュースは「幸いにも日本が春休み期間中なのでこのところ
は観光バスも目につくが、新学期が始まると閑散とするのではないかと住民ら
も心配している」と伝えた。

 

韓流ブームに浮かれた当事国である韓国は予想以上の反動にとまどっているか
もしれないが、韓流スターと言うだけで受け入れられた時期は去り、本当に質
の高いものでないことには「冬のソナタ」のようなヒット作は生まれないであ
ろうし、ブームの中心となった中年女性がそもそも韓流にもう目を向けていな
い上に、頼みのテレビも数字にならないと見るや韓流関係からは手をひいてい
るような状態である。容易に想像がついたこととは言え、我が国の国民のこの
ブームに流される姿はあまり褒められたものではない、さらにブームが日韓の
友好の架け橋と喧伝した連中もいたわけだが、本当に近くて遠い国ではなくな
ったのかと聞きたくもなる。

 

一時のブームに依った観光地作りなど廃れるのは世の常としても、あまりに移
り変わりの激しい我が国のブームは、もはやブームと言うレベルではないのか
もしれない。一過性で定着しない、そのような使い捨てのようなものがブーム
と呼べるのかすら疑問である。韓流ブームを反面教師に、熱狂に踊らされるこ
となく、確かな目で本当に良いモノを見つけたいところだ。