韓国政府関係者は30日、横田めぐみさんの夫の可能性が高いことが判明し
た韓国人拉致被害者、金英男さんと母・崔桂月さんさんの再会について、
拉致問題解決につながる契機になると期待している」と評価した。韓国政
府は今後、めぐみさんが「死亡した」とされたことについて、日本政府と情
報共有はするが政策的な協議は行わない方針という。政府関係者は「日本政
府が自分たちでやるべきだ」と述べ、めぐみさんの拉致問題で日本政府とは
距離を置く意向を示した。一方、英男さんが「海に流されたところを北朝鮮
の船に救出された」としていることについては、「自ら進んで北朝鮮に渡っ
たと言わなかった点は進展と言える」としたが、韓国メディアからは「北朝
鮮に利用されただけだ」と、今回の再会を巡る韓国政府の対応のまずさを非
難する声も上がっている。

 

韓国内からも当然、韓国政府の対応を非難する声が出るとは思っていたが、
こちらも予想通りの反応である。ものの見事に北朝鮮の従来の主張を垂れ流
すに終わった金英男氏の会見に、我が国の拉致被害者だけでなく韓国側も拉
致をしておきながら、なんと厚かましいのだろうと感じずにはいられなかっ
たのではないか。第一、海に流されたところを幸運にも北朝鮮の船に救出さ
れたような人物が、どうやって北朝鮮の特殊機関と言う重要な職に就くこと
が出来たと言うのか。救出したとされる北朝鮮側も何故今の今まで金英男氏
の存在を韓国側に教えなかったのか、突っ込みどころが相変わらず満載では
あるものの、もともと拉致問題に消極的な韓国はこれで拉致そのものを問題
視することからは遠ざかってしまったかもしれない。自国民を拉致されなが
らも動こうとしない、同胞である以前にお互いに主権国家であるのだから、
言うべきことは言う、その姿勢が韓国に求められている。