読売新聞社は、韓国日報社、ギャラップ・グループと共同で、「アジア7
か国世論調査」を実施した。東南アジア諸国では、「日本との関係が良い」
と見る人が9割以上に達した。「日本を信頼できる」人も7―9割を占め、
対日感情の良さが裏付けられた。一方、急速な経済発展を背景に、東南ア
ジアでの中国の好感度も増しており、関係強化の進展が示された。調査は、
インド、インドネシア、マレーシア、タイ、ベトナム、韓国および日本の
7か国で、6月下旬から7月中旬にかけて面接方式により実施した。アジ
アの複数国で同時に世論調査を行ったのは1995年96年に続き3回目。

 

この調査を額面通りに受け止めるかは別として、我が国が国際的に孤立化
しているとの根拠の無い主張を打ち崩すデータとして利用出来るだろう。
小泉首相靖国神社参拝がアジア外交をぶち壊したとの主張も、正確に言
えばアジアとは中韓の2カ国を指しているのだ。靖国神社をあくまで外交
カードとして利用しようとする中韓だからこそ、首脳会談に応じないので
あって、双方に責任があると言わざるを得ない。事実、日本の首相の靖国
神社参拝を「構わない」という人は、タイで59%、マレーシアでは52
%に上った。ベトナム、インドでも多数との結果となっている。

 

国際的にもアジア的にも我が国は孤立などしておらず、まったくもって根
拠の無い主張をする連中には、本当に困ったことである。アジア随一の経
済大国として、かつては大東亜戦争において占領下においた国々からも信
頼を勝ち得たのは、戦後一度たりとも武力行使をせずにきたことも大きい
だろう。それに対して急速に台頭する中国は、紛争解決のために武力行使
は辞さず、そして今なお軍拡を続けている。軍事的な脅威が薄れたにも関
わらず、そのような行動をとり続ける中国こそ注視すべき相手であろう。