自民党安倍晋三総裁は25日午前、党の新三役人事を決め、党運営の要
となる幹事長に森派中川秀直政調会長を起用した。政調会長として小泉
構造改革を党側から推進し、総裁選で安倍氏独走の流れを作ったことや、
国会対策経験などが評価された。党の政策取りまとめにあたる政調会長
伊吹派中川昭一農相、総務会長には丹羽・古賀派の共同代表を務める
丹羽雄哉元厚相をあてた。これに伴い、党内第2派閥の津島派は三役ポス
トから外れた。新人事は午後の臨時総務会で了承され、26日の組閣人事
に向けた調整が本格化する。

 

長きに渡った小泉自民党から安倍自民党への一歩となった党三役人事であ
るが、抜群の存在感を発揮した中川秀直氏が幹事長になり、主義主張と言
う点では安倍総裁と近い中川昭一氏が政調会長に、丹羽・古賀派を取りま
とめ安倍支持を明確にした丹羽雄哉氏が総務会長に就任。来夏の参院選
向けての体制としては、無難な顔ぶれで落ち着いたとのではないか。かつ
朝日新聞に狙い撃ちされた安倍・中川昭の2人は、朝日の狙い通りの結
果となっていれば、この場に立つことは難しかったかもしれない。そのよ
うな言論テロまがいの報道に屈してはならないのだ。

 

民主党が決戦と位置付ける参院選は、自民党にとっても間違いなく天下分
け目の決戦であることに間違いは無く、自公で過半数割れを起こせば如何
衆院で3分の2の議席を持つ巨大与党と言えども倒れるのは必然である。
新執行部には先の総選挙を仕切った二階氏が国対委員長として入っており
自由党が保守党に分裂するまで小沢氏に付き従ってきた氏だけに、決戦に
際しての布陣は出来たとも言えそうだ。