防衛庁の省昇格関連法案は30日午後の衆院本会議で、与党と民主党など
の賛成多数で可決、参院に送付された。今国会成立は確実で、来年1月に
防衛省」が発足する見通し。共産、社民両党は反対した。同法案は防衛
庁を内閣府の外局から省に移行させるとともに、自衛隊の国際平和協力活
動や周辺事態での後方支援活動、在外邦人輸送などを「付随的任務」から
「本来任務」に格上げする内容。防衛庁設置法や自衛隊法など約70の法
律を一括改正する。

 

ようやく実現する防衛庁防衛省への移行によって、内閣府の一外局に過
ぎない状態から脱却出来ることになる。国家の対外的な基盤をなす外交と
並ぶ国防が一外局に今まで収まってきたこと自体が、非常におかしな話で
あって、野党である民主党もさすがにこれを受け入れないわけにはいかず、
反対した共産党社民党が完全に浮いた形となった。軍国主義の復活や戦
争への道などと何ら根拠を示すことなく叫ぶのは止めてはどうか。シビリ
アンコントロールから離れるわけではあるまいに。

 

社民党福島瑞穂党首はかつて国会で超大型爆撃機であるB52が艦船よ
り飛び立っていると発言した。そもそも軍事の知識がない中で、如何にし
防衛省への移行に反論しようと言うのか。ただ感情的に戦争反対を叫ぶ
ことで国家を救えるのなら、とっくに軍隊は世界より無くなっていること
だろう。彼等を国会へと送り出した支持者もそれが正しいと信じて止まな
いのであれば、まずは紛争国へと足を運んで理想を実現すべきだ。