最近の国政選挙を見ると、自民、民主両党の勝敗は、政党支持率より内閣
支持率を色濃く反映している。民主党は選挙に勝った場合でも、支持率で
自民党を上回ったことはない。政府の失政など「敵失」に乗じ、政権批判
票を取り込むのが民主党の勝ちパターンとなっている。民主党が野党過去
最多の50議席を獲得した04年7月の参院選時事通信世論調査によ
ると、同月の小泉内閣の支持率は38.8%と前月より8.4ポイント下
降し、不支持率43.6%と逆転した。

 

過去の選挙を見ても風が吹かなければ勝てない、それが民主党の勝ちパタ
ーンなのは間違いないところだ。閣僚のスキャンダルや失言を利用しなけ
れば勝てない、それだけ普段の民主党が国民の支持を得られているわけで
は無いことの証明である。むろん自民党が支持を集めているとも言い難く
結局のところは無党派層が増えた、それに尽きる。風が吹けば無党派層
投票に行きそれが勝敗を左右する、風によって結果がコロコロ変わること
は望ましいとは言えないが、政党への不信がそうさせているのであるなら
仕方あるまい。