4日付のニューヨーク・ポスト紙電子版は、米マイクロソフトが、米ヤフ
ーの買収を目指す動きを加速させている、と報じた。マイクロソフトは、
ヤフーに対して、買収に向けた正式な交渉に入るよう要請しているという。
同紙が匿名の関係筋の情報として伝えたところによると、両社はこれまで
数年にわたって非公式な交渉を行ってきた。マイクロソフトは数カ月前に、
ヤフーに買収提案を行ったが、ヤフー側は拒否した、という。

 

このM&Aが実現すれば確実にハイテク産業の勢力図が変わってくること
になる。パソコン用基本ソフト市場を独占したマイクロソフトにとっても、
その地位がいつまでも安泰だと言えず、検索エンジンで先行していたヤフ
ーはグーグルに追い越され、次々と新サービスや企業買収を展開するグー
グルの前に苦戦をしている。まだ交渉自体が初期段階にあり、決裂するこ
とも予想されているようだ。

 

グーグルが巨大化していく中で、危機感をどれだけマイクロソフトとヤフ
ーが共有出来るかに尽きるだろう。米国のインターネット広告費は06年
では、金額ベースでは前年から26.8%伸びて159億ドルとなり、1
0年末には250億ドルを超える見込みで、グーグルが強みを持つ検索連
動型の広告が主流となっている。マイクロソフト&ヤフーにとっても看過
するには惜しい市場なのは言うまでもなさそうだ。