中国外務省の姜瑜副報道局長は8日の定例記者会見で、安倍晋三首相が靖
国神社に供え物を奉納したことについて「靖国神社問題は中日関係で重大
かつ政治的に敏感な問題だ」と述べ、懸念を示した。だが、直接的な批判
は避け、温家宝首相の訪日などを受けて改善が進む日中関係に配慮も見せ
た。姜副局長は「中日双方は既に、両国関係に影響する政治的障害を克服
し、両国友好協力関係の健全な発展を促進することで一致しており、この
合意を確実に守らなければならない」と強調した。

 

安倍首相は私費で供え物を奉納しており、個人的な信条の範囲内に過ぎな
い。だが我が国のメディアはことさら問題化したいらしく、相も変わらず
公人・私人の区別を持ち出している。昨年、小泉前首相が終戦記念日に参
拝した際もメディアは騒ぎ立てたものの、激烈な批判をすると思われた中
国が予想に反して形式的なコメントを出しただけで、完全に梯子を外され
た格好に陥ったのも記憶に新しい。今回も同様に直接的な批判をせずに、
釘を刺す程度に済ませている。

 

と思いきやこの国だけは予想通りの反応を示していた。韓国の通商外交部
は「過去の侵略戦争を美化し、戦犯を合祀している」とし、安倍首相が真
榊料を納めたことについては、「地域の平和と安全の根幹になる正しい歴
史認識を持つことに逆行する」と批判している。中国が建前では我が国と
の友好路線を進める中、史上最強の反日大統領に率いられた韓国はもはや
路線変更すら適わないのだろう。