与野党勢力が逆転した参議院で、議院運営委員長に就任した民主党の西岡
武夫氏が9日、国会で実施している夏の軽装「クールビズ」を中止し、次
の国会からネクタイ着用を義務付けることを提案した。“VS政府与党”
の党戦略かと思いきや、与党どころか民主党からも慎重意見が続出。参院
では半世紀以上、「本会議場は、上着着用でもノーネクタイOK」の慣例
が続いており、西岡氏の突然の提案に波紋が広がっている。

 

官製キャンペーンとしては大成功したと言えるクールビズ地球温暖化
影響からか猛暑日が続く我が国の夏にとっても、もはや普通に定着したも
のだと思っていたが、どうやら国会内ではそうでも無いらしい。もちろん
スーツにネクタイ着用は当たり前とする世代にとっては、だらしがないと
見る向きも当然あるだろう。ただ、地球温暖化が深刻な影響をもたらすの
は、次世代であることを忘れてもらっては困る。ネクタイ着用を実施した
ところで、参院が環境問題に無関心であるとは思わないが、この時期にい
ささかピントのずれた提案なのは間違い無いだろう。