2007年11月、香港ディズニーランドは業績低迷により銀行からの借
入金を繰り上げ返済する必要に迫られたことが明らかとなった。香港ディ
ズニーランドの大株主である香港政府はアメリカのウォルト・ディズニー
社と新たな財務計画について協議、新たな資本投下も視野に入れていると
いう。開業から2年が過ぎた香港ディズニーランドだが、来園者数は当初
予測を大きく下回った。

 

ディズニーランドを誘致したは良いが、開業当初から「スタッフの対応が
横柄」「面積が狭い」「アトラクションが少ない」といった不満が続出し
それがメディアを通じて報道され、世界中から嘲笑される有り様であった。
さらには中国からの観光客のマナーの悪さが同時に報道され、まだ中国に
はディズニーランドは早かったのでは、と思われても仕方の無い状況が続
いていたのだが、ここまで追い込まれているとは思いもよらなかった。

 

業績低迷によって銀行からの借入金を繰り上げ返済する必要があるとのこ
とだが、抜本的な問題は来園者数が大幅に少ないことに尽きる。それを解
決せねば香港政府のお荷物となりかねないだろう。我が国のディズニーラ
ンドは驚異的なリピーター率によって支えられており、また行きたいと思
わせるものが無ければリピーターはそもそも生まれない。それを考慮に入
れずして再建など有り得ない話ではなかろうか。