ソニー・コンピュータエンタテインメントの新型ゲーム機「プレイステー
ション3」の11月の販売数が18万3000台を記録し、任天堂の新型
ゲーム機「Wii」の15万9000台を上回ったことが30日、ゲーム
雑誌大手エンターブレインの調査で分かった。PS3が11月11日に約
1万円の値下げとなる新モデルを出した週から逆転、以降3週間連続でW
iiの販売数を上回った。

 

ソニーにとってPS2まではゲーム部門は金のなる木であったかもしれな
いが、あくまでさらなる高性能を追及したPS3が値段の面がネックとな
り、かつての業界の盟主である任天堂が発売したWiiによって逆転を許
していた。高性能をひたすら追求するのでは無く、新しい遊び方を提案し
たWiiは幅広い世代に受け入れられたが、PS3はあくまでコアユーザ
ー向けで開発費も高騰し、サードパーティーはPS3に絞るのではなく他
のプラットフォームでも発売するようになった。

 

むろん、それ自体はサードパーティーが保険をかける意味合いでの戦略な
ので別段珍しいことでは無い。だが、最終的にハードの売り上げの決着を
付けるのはキラーコンテンツを独占的に出すことである。Wiiは単純に
性能だけを見れば他の機種よりは劣る部分もあるであろうが、ゲームを遊
んでもらう面を見ればPS3より魅力はあるのかもしれない。値下げによ
って追いかけるPS3の正念場はまだまだ続くことだろう。