テレビ朝日は7日に放送した「報道ステーション」の中で、同番組が先月
に報じた日本マクドナルドの調理日時改ざん問題についてのインタビュー
映像が不適切だったとして、古舘伊知郎キャスターが謝罪した。テレビ朝
日によると、11月27日の放送で、マクドナルドの直営店で働いていた
という元店長代理の女性が、フランチャイズ店だけではなく直営店でも一
部商品の調理日時の改ざんがあったと証言。顔は映さず声も加工していた
が、マクドナルドの店員の制服を着て「店長代理」の名札をつけていた。
制服と名札は女性が保管していたもので、番組担当者の判断で着てもらっ
たという。

 

このような報道番組で演出まがいのことをしてまで、番組作りをする必要
があると言うのであろうか。おそらくリアリティを求めたなどと言い訳を
しそうなものだが、その考えそのものが間違っている。報道番組は正確に
伝えれば良いのであって、演出が過剰であればあるほど、本当に正しいは
ずのニュースでも信憑性が薄れていく。報道番組と題されながらも、やっ
ていることはワイドショーと変わらないではないか。収録を担当したスタ
ッフは社内調査に対し「無理強いしたわけではない。相談してそういう形
がいいでしょうと提案した。制服のほうが証言者としての真実味が増すと
いう狙いだった」などと説明したというが、偽装してまで真実味を増す意
味が不明である。猛省を促したい。