中国を訪問中の福田康夫首相は29日夜、済南市内のホテルで同行記者団
に対し、来年1月の通常国会召集前の内閣改造について「正月が終わって、
来年の日程などをよく考えた上で考えたい」と述べ、前向きに検討する意
向を明らかにした。衆院解散・総選挙については、来年7月の北海道洞爺
湖サミット(主要国首脳会議)以後に先送りする考えを示した。

 

安倍改造内閣からほぼ居ぬきのまま発足した福田内閣であったが、急落す
る支持率のカンフル剤として内閣改造を決意したようだ。居ぬきのまま発
足したのは大連立構想が実現した際に、民主党からも入閣させる必要があ
るため、クビを切りやすくするためだったなどと言われているが、大連立
構想が失敗した以上は、与党のみで乗り切れる姿勢を構築せねばなるまい。
サミットの成功を受けての解散、与党にとっては最もベターなシナリオで
あるものの、果たしてそううまくいくかどうか。4年の任期をどこまで引
っ張っていくか、タイミングが大事だ。