NHK記者らによるインサイダー取引疑惑を受け、NHKが全職員と契約
スタッフを対象に行っている緊急聞き取り調査で、新たに1人が勤務時間
中の株取引を認めていることが25日、分かった。インサイダー取引を申
告した者はいなかったという。22日に発表した、放送前にニュース原稿
を閲覧できるアクセス権限を持つ職員約5400人に対する緊急聞き取り
調査では、2人が勤務中の株取引を認めていた。引き続き、アクセス権限
を持たない職員約6000人と、ニュース原稿を閲覧できる契約スタッフ
約2700人を対象に調査が行われていた。

 

看過出来ないのはインサイダー取引自体が、本当にNHKだけの問題なの
かと言うことである。むしろマスコミ全体に問われていることなのではな
かろうか。インサイダー取引を行った人間は気軽な気持ちでやったことな
のかもしれないが、そのことがもたらした不信はあまりに大きい。報道や
発表がされる前に情報を入手出来る立場にいることは、それだけ情報の扱
いに慎重にならざるを得ないはずなのだが、その辺の意識があまりに低く
なっているのではないか。新聞やテレビはNHKを叩くことに注力するの
では無く、自身の足下でも同じことが起きていないかをこそ必要なのでは
ないか。今こそマスコミの信が問われているのである。