米大統領選は12日、民主、共和両党がメリーランド州など首都圏で3つ
の予備選を実施した。民主党ではオバマ上院議員ヒラリー・クリントン
上院議員を退け、全勝を確実にした。米メディアが一斉に伝えた。オバマ
氏は5日の「スーパーチューズデー」後は無敗で獲得代議員数を積み重ね、
CNNテレビ集計でクリントン氏を初めて逆転、勢いが加速してきた。累
積代議員数には上下両院議員など、予備選の結果にかかわらず独自の判断
で投票できる特別代議員を含む。党候補指名に必要な累積代議員数で、ク
リントン氏は1月の予備選から一貫してリードしてきたが、今回初めてオ
バマ氏を下回った。

 

スーパーチューズデー後は7連勝と乗りに乗るオバマ候補。これまで逃げ
る立場であったクリントン候補は、一転して追う立場になったわけだが、
大票田とされるテキサス、オハイオ両州の予備選を来月に控え、両者とも
一歩も譲らない激しい戦いとなりそうである。スーパーチューズデーの結
果で党の候補が確定していたのが、これまでの流れであった。それに対し
て今回は獲得代議員数の差は非常に僅差であり、票が割れているとも見る
ことが出来るだろう。どちらが大統領になろうとも女性初か黒人初と言う
史上初となるだけに、党員も注目していることであろう。共和党はマケイ
ン候補がほぼ確定しており、マケイン候補に勝てる候補はどちらか、民主
党員にとっては悩ましいことに違いない。