次期衆院選に高知1区から無所属で出馬する橋本大二郎高知県知事は1
日、都内のホテルで記者会見し、衆院選前に新党を結成する考えを表明し
た。次期衆院選後に与野党が拮抗すれば「橋本新党」がキャスチングボー
トを握り、政界再編の起爆剤となることを狙ったとみられるが、具体的な
新党構想や次期衆院選の公認候補擁立などについて明言を避けた。また、
「大二郎の旗」と題した政権公約を発表。地域自立型国家の実現▽絶対的
平和主義の堅持と世界への貢献などを掲げた。

 

政界再編の好機と見たのか、次期衆院選に向けての新党構想があちらこ
ちらで飛び交っているが、新党を結成する考えを明らかにしたのは、平沼
経産相と今回の橋本前高知県知事くらいのものであろう。今の時点で解
散総選挙が行われれば、政権交代の可能性は大きいが、福田首相にとって
解散する意味は無い。衆参ねじれのもとで、果たして新党がそこに割って
入るだけの議席を確保出来るのかは、かなりの疑問が残る。小選挙区制は
大政党のための制度であって、小・中政党は比例区でわずかな議席を確保
するのが関の山なのだ。確かに参院を見るように、民主党+その他野党で
過半数を握っており、自公・民主の差が僅差であればあるほど、小政党が
食い込みやすい状態となる。むろん、選挙故に大勢を見極めて参加出来る
ほど甘いもので無い。現時点で、新党構想をぶち上げるのも一種の賭けで
はあるが、止むを得ない選択と言えそうだ。