福田内閣の改造を受け、共同通信社が1、2日に実施した全国緊急電話世
論調査で、改造内閣の支持率は31・5%となり、前回7月の26・8%
から4・7ポイント上昇した。しかし2001年4月の小泉内閣発足以降、
改造直後に一時的にアップした支持率も、次第にジリ貧になるというデー
タがある。前回は自民、民主両党が同率だった政党支持率も、今回は民主
党が上回る結果に。福田改造内閣は厳しい運営を迫られそうだ。反転攻勢
への数少ない切り札だった内閣改造だが、その効果は微々たるものだった。
内閣支持率は5か月ぶりに30%を超えたものの、新内閣がメッセージ性
を欠いたままでは、引き続き「低空飛行」を強いられることになりそうだ。

 

予想通りと言った結果か。じらしにじらして行われた内閣改造も、支持率
だけを見れば不発に終わったのではなかろうか。顔ぶれを変えただけで、
劇的に状況が改善されるのなら、とっくに内閣改造をしていただろう。た
だ、これで福田首相は吹っ切れたのではないか。党役員の人事では国民的
人気のある麻生氏を幹事長に据えて、選挙の顔として戦う。もはや福田首
相の手で解散総選挙が行われるのは確定したとも見える。そのためには、
野党の攻勢をかわしてある程度の優位を保たねばならない。最も難しい課
題ではあるものの、それをせねば敗北は必至である。特に当落のボーダー
ラインにある議員が、福田首相では戦えないと思ってしまえば、それに同
調する流れが出来かねない。与党、野党の両面に配慮せねばならない状況
が続くことであろう。