新党に参加するため民主党に離党届を出した姫井由美子参院議員29日、
一転して離党撤回を表明した。「姫のご乱心」に振り回された地元有権者
らは、あっけにとられている。岡山市の会社員男性は「あの人は何がした
いのか分からない。自分のためだけに行動しているとしか思えない」と冷
ややか。同市の無職女性も「政治に携わる人として信用できない。民主も
受け入れるのはおかしい」と眉をひそめた。姫井氏は最近、金銭トラブル
や私生活を週刊誌に取り上げられるなど騒動が絶えない。初当選した昨夏
参院選をめぐっては、選挙費用を県選管に不正請求したとして、詐欺容
疑で市民団体から告発された。民主党岡山県連は昨秋、「報道対応が不十
分」と厳重注意処分にしている。

 

御乱心では済まない行動ではないか。離党して新党に参加するとしておき
ながら、説得されたら即撤回。姫井氏に投票した有権者の怒りは相当なも
のがあるだろう。昨年の参院選では、参院自民党の重鎮であった片山虎之
助氏を破り、一躍名を上げるものの、愛人問題や私文書偽造書類送検
れるなど、違った意味で注目を集めてしまっていた。姫井氏は離党撤回の
理由を「今月に入って同僚議員から『参院改革を目的とした新会派をつく
りたいから参加してほしい』との話があり、選択肢の一つと考えたが、そ
の後新党結成が自民党による民主党切り崩しの受け皿だとわかった。軽率
な行動だったと反省している」と説明したが、反省して済むような話なの
だろうか。そして、民主党自民党による切り崩し阻止のために、離党し
ようとした姫井氏を処分無しで受け入れると言うのであろうか。甚だ理解
に苦しむドタバタ劇であった。