民主党鳩山由紀夫幹事長は4日午前、ニッポン放送の番組で、福田康夫
首相辞任に伴う自民党総裁選により、民主党が埋没するとの見方に対し「
その危機感を持って臨んでいる。メディアジャックされた中でわれわれの
存在感をどうやって示すかということは大きな命題だ」と語った。ただ、
民主党代表選でも、小沢一郎代表の対抗馬を立てて選挙戦を行うべきだと
いう声があることについては「民主党のトップは(参院選衆院山口補選
などの)選挙で勝ち続けている。企業でも社長がいい仕事をやっていると
きに代えなさい、とはならない」と反論。意図的な選挙戦を行うべきでは
ないとの姿勢を示した。

 

良い意味でも悪い意味でもメディアと言うものは、一つの情報に対して集
中豪雨的に報道し、あっと言う間に次の話題に飛びついて行く習性がある。
これを利用する形で、自民党圧勝に持っていったのが小泉元首相の郵政解
散であった。郵政民営化に反対した議員を追放し、その選挙区に刺客を送
り込むと言う手法は、野党がそこに存在しないかのように、造反組対刺客
の構図で報道され続けた。それに懲りたメディアは昨年の参院選では、野
党の肩を持ち与党叩きに終始した感もあった。それだけにバランスの取れ
た報道が求められるのだが、突然だった福田首相の辞任への批判は一日で
終了し、はや総裁選の話題ばかりである。鳩山幹事長が言うように、メデ
ィアはしばらく総裁選一色に染まることだろう。ただ、敢えて民主党も複
数候補を立てて代表選を盛り上げようなんて考えはしないであろうし、す
る意味も無いはずだ。