自民党小泉純一郎元首相は25日、地元・神奈川県横須賀市で開いた支
援者の会合で、次期衆院選に出馬せず、今期限りでの引退を表明した。後
継者は次男の進次郎氏とする意向も伝えた。議員引退後は、自由な立場で
政治にかかわっていく考えだ。小泉氏は会合で「国会議員を36年間やり、
役割は済んだ」と引退の理由を説明。「辞める時は周りに言われるのでな
く、自分で辞める」と決意を伝えた。同時に「国会議員は辞めるが、政治
活動は続ける」とも語った。 

 

在任期間は戦後3番目の長さと言う異例の長期政権を築いた小泉元首相が
引退する。3年前のいわゆる郵政解散では、郵政民営化に賛成か反対かの
二者択一に持ち込み、民主党を完膚なきまでに叩きのめしたのは、引退に
よってもはや過去の話となった。小泉政権の後を継いだ安倍政権、福田政
権はいずれも短命に終わり、次期衆院選では政権交代が実現するとの見方
が強い。今後も政治活動は続けていくとされるが、自身の地盤を次男に譲
ってしまう以上、影響力は小さくなることだろう。小泉チルドレンと呼ば
れる郵政解散後に誕生した一年生議員は、これによって後ろ盾を失い文字
通り独り立ちを迫られる。果たして次期衆院選で勝ち残れるチルドレンが
どれだけいるのか、小泉元首相の心中は如何に。