自民党中川秀直元幹事長、小池百合子元防衛相らが5日、社会保障に関
する議員連盟を結成する。渡辺喜美行政改革担当相、塩崎恭久元官房長
官らも参加する予定。中心メンバーは麻生太郎首相の政権運営に批判的な
議員で、党内では「反麻生」の動きとの見方が出ている。発起人は20人
程度の見込み。中川氏は前回の党総裁選で、首相の対抗馬に小池氏を擁立
した。渡辺、塩崎両氏は2008年度第二次補正予算案の今国会提出を求
めた中堅・若手グループのメンバーで、党関係者は「議連が『反麻生』の
結集軸となる可能性がある」とみる。渡辺氏は1日、記者団に「首相は選
挙も景気対策も先送り。求心力がなくなるに決まっている」と述べ、首相
を痛烈に批判した。

 

集まった面々を見ると麻生首相からは一定の距離を置いている面々だけに、
麻生グループの議連と見て間違いは無いだろう。だが、この時期に倒閣
は出来ないことは承知しているであろう。また、どれだけのことが出来る
かは未知数ではないか。確かに麻生首相は選挙の顔として、福田前首相を
辞めさせる形で選ばれた。結局、解散が先送りになり、早期解散を求めて
いた公明党との関係もギクシャクしている。安倍元首相辞任後の自民党
裁選では、一気に麻生包囲網が築かれたように、党内基盤が決して盤石で
は無い麻生首相にとって、党内から反麻生の声があがっては厳しい状況に
追い込まれるだろう。今回集まった面々も反麻生と言いながらも、麻生首
相を追い込んで政権の支持率を下げては、破れかぶれの解散が決行された
際に、自身も危うくなる。微妙な駆け引きが求められそうである。