与野党が激突する来年1月の次期通常国会をにらみ、自民党衆院議員3
05人のうち、いまだ選挙区などが決まらない約20人の現職議員が、に
わかに「存在感」を増している。08年度第2次補正予算案や09年度予
算案の関連法案が野党多数の参院で否決されれば、衆院での再可決に3分
の2以上の賛成が必要。与党から17人が反対すると、廃案に追い込まれ
るだけに、次期衆院選で比例下位に追い込まれそうな一部議員が「造反予
備軍」となる可能性も与野党でささやかれている。

 

郵政選挙で刺客として送り込まれた候補は、比例の順位で優遇されていた
ため、強力な造反組がいる選挙区で敗れようとも、復活することが出来た。
だが、安倍政権で造反組の大半が復党すると、もともと強力な地盤を持っ
ているわけではない比例復活組は、居場所を失い今になっても選挙区が決
まらない状況にある。だからと言って次期衆院選に野党候補として、出馬
するのは大義はないだろう。それだけに野党が再可決に造反するよう仕向
けたところで、それに同調する動きが広まることはないはずだ。タナボタ
で議員になれてしまった、それでも再選したいと考えていたのなら、郵政
選挙からの3年以上の期間、いったい何をしていたのかと聞きたいものだ。
覚えたのは寝返りだけではあまりに悲しすぎる。