新年恒例の一般参賀が2日、皇居・宮殿の東庭で行われ、7万5790人
参賀者が訪れた。天皇陛下は、皇后さまはじめ皇族方と宮殿のベランダ
に立ち、「厳しい経済情勢の中にあって苦労多く新年を迎えている人々が
多いのではと案じていますが、国民にとり少しでも良い年になるよう願っ
ています」とあいさつされた。体調を崩された陛下の負担軽減のため、今
年は回数を例年の7回から5回に減らして行われた。長期静養が続く皇太
子妃雅子さまは6年ぶりにすべての回に参加され、成年皇族となった高円
宮家の次女、典子さまも初めて前半の2回に出席された。

 


皇室の弥栄は我が国の繁栄と共にあると言って過言ではないだろう。世界
にも類を見ない万世一系の系譜を受け継ぐ天皇陛下を擁する、それだけで
我が国は自慢しても良いくらいである。「血」の高貴を問うような時代で
はないからこそ、貴種とも呼ぶべき存在を維持してきた、日本民族の知恵
には頭が下がるばかりである。今上陛下は今年在位20周年を迎え、ます
ますの発展を期待したいところではあるが、残念ながら体調を崩されてい
るとの報道を伝え聞いている。宮中祭祀など国民の安寧を願う陛下の御心
に感謝しなければなるまい。齢70を超えてなお、国民・国家のことを一
心に考えておられるその姿勢にはほとほと頭が下がる。