米調査会社ニールセンが発表した2008年の同国のCDアルバム販売枚
数は、前年比14%減の4億2840万枚にとどまり、91年の統計開始
以来の最低記録を更新した。ピーク時の00年の7億8510万枚からは
45%減となる。インターネットを経由したダウンロード販売の攻勢に加
え、200万枚超のヒット作が半減するなど、景気低迷の影響も見られた。
08年のネット経由のアルバム販売は32%増、6580万枚に達した。

 

シングルを発売してアルバムの購入につなげる、そのようなビジネスモデ
ルはすでに崩壊している。インターネット経由でのダウンロード販売が浸
透したことで、自分が聴きたい曲だけを購入するようになり、CDと言う
媒体が売れなくなっているのだ。これを打開するにはヒット作を作れば良
いわけではなかろう。すでに時代が変わっていることを認識し、CD販売
を主とするのでは無く、ダウンロード販売を主とせねばなるまい。多額の
製作費・広告費をかけてヒット作を生み出すのは限界がきている。これは
米国だけに言えることでは無く、携帯電話の普及によって着うたと言った
サービスが浸透したように、音楽を聴く世代の適応力は非常に高い。視点
を変えないことには業界は先細るばかりではなかろうか。