民主党小沢一郎代表が公設第1秘書の起訴を受けて続投を表明したこと
を受け、党内の反小沢グループから早期辞任を公然と求める声が相次ぎ、
小沢氏の続投を認めた執行部は擁護に追われた。一方、小沢氏が「続投が
プラスかマイナスかは国民の受け取り方次第」と語ったことに対しては、
突発的辞任への警戒と「いずれ辞める」との期待感が交錯。これまで封印
されてきた小沢支持、反小沢のそれぞれのグループ間の対立が深まり、党
内の亀裂が表面化しつつある。

 

民主党の執行部は小沢代表を支える立場を変えるつもりは無さそうだが、
もともと小沢独裁とも言える体制に不満を持っていたグループが、公然と
辞任論を打つようになると、党内の融和どころではなくなってきた。小沢
代表とは距離があるとされる仙谷由人政調会長は「法廷闘争はガンガン
やっていただきたいが、必死にやっている候補者を巻き込んではいけない」
と痛烈に批判し、疑惑を抱えたまま選挙に臨まれても困るとの見方を示し
た。自民党にとっては民主党が常に爆弾を抱えたまま、選挙に突入するの
ならもっけの幸いであろう。それを考慮に入れてもなお民主党が勝てると
小沢代表は踏んだのであろうか。この決断によって、どっちに転ぶかは今
もって不明である。