民主党小沢一郎代表代行は22日、鹿児島県霧島市であった次期衆院選
新人候補予定者のパーティーに出席し、地方行脚を再開。鳩山由紀夫代表
とも衆院選候補の擁立状況を協議するなど「選挙担当」として本格始動し
た。小沢氏は霧島市で記者団に「新代表に選挙を任されたので、一人でも
多くを当選させる。過半数を目指す」と強調。これに先立つ鳩山氏との協
議では、太田昭宏公明党代表対立候補として自身の「くら替え」説も
あった衆院東京12区について「いろいろ名が挙がっているが、もっとい
い候補がいるのでは」と新たな候補擁立に強い関心を示したという。

 

小沢氏は代表の座にあった際には、国会にいるよりは地方行脚を繰り返し
ているイメージが強かった。何はなくとも政権交代を果たすとの意気込み
の表われだったのだろうが、公設秘書が逮捕されてからはさすがに地方行
脚は控えていたものの、代表を辞任し鳩山代表に選挙担当の代表代行を任
せられると、矢面に立たなくて良くなったこともあり、再び地方行脚を再
開してる。19日には静岡県知事選の対応を巡り細野豪志衆院議員に「で
きるだけ戦えるようにしろ」と民主系候補の擁立を指示するなど、小沢氏
は地方選も含む選挙全般を指揮するつもりのようだ。実質的には代表の頃
とやっていることは変わらない印象である。違うのは与党やメディアの執
拗な追求をかわせると思っていることではないか。何ら説明責任を果たさ
ないまま、代表を辞任したと思いきや、代表代行として次期衆院選に向け
て陣頭指揮をしている姿は誰もが違和感を憶えることだろう。