準大手ゼネコン「熊谷組」のダミー献金問題で、民主党小沢一郎前代表
資金管理団体などが96〜00年、ダミーの政治団体以外に熊谷組子会
社などの系列会社からも500万円の献金を受けていたことが分かった。
熊谷組関係者によると、献金は小沢氏側からの要求で、同社が子会社など
に指示していたという。西松建設の違法献金事件でも、小沢氏側に子会社
などを使って献金させており、社名を隠して献金を分散させるゼネコン共
通の手口が明らかになった。

 

あるゼネコン関係者は「小沢氏側への献金は東北で仕事をするための『シ
ョバ代』みたいなものだった。当時は多くのゼネコンが、横並びで100
0万円程度を献金していた」と証言しているようだが、西松建設だけでな
く他のゼネコンもダミー献金を当然のように行っていた。例のように小沢
事務所は「当時の担当者が退職していること、関係書類が当局に押収され
ていることもあり、詳細については分からない」とコメントするばかり。
代表を辞任した小沢氏は新執行部では代表代行に就任したものの、定例の
会見は行わないとしており、今後も違法献金やダミー献金の問題を自発的
に語ることはないのではないか。政治とカネの問題をうやむやにしたまま
次期衆院選に臨むことは、少なくとも民主党にとっては得にならないはず
だ。言い訳が「秘書が勝手にやったこと」では、それこそ古い自民党のま
まと有権者に思われるだけであろう。